「フェア」とはどんな意味?「ギフトフェア」や「フェアじゃない」などの意味とは

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photo by Quinn Dombrowski

普段何気なく使っている「フェア」という言葉。正確な意味をご存知ですか?

実は「フェア」という言葉には大きく分けて2種類の意味があって、英語の表記はどちらも「fair」となります。

「フェア(fair)」の意味

①展示会、品評会、博覧会、市(いち)
②公平な、公正な

百貨店や商業施設で行われるの「ギフトフェア」「母の日フェア」、イベントホールなどで開催される「ビジネスフェア」「業界フェア」などは上記①の意味で使われます。

「●●フェア」と言う時には、「そのテーマに沿ったたくさんのものが、(展示会、博覧会、市のように)集められている」という意味合いで使われることがほとんどです。

一方、スポーツで使われる「フェアプレー」や「フェアじゃない」という表現は、上記の②の意味で使われます。

こちらは意味のイメージを何となく持っている人は多いかもしれません。

ちなみに篠原涼子が主演していたドラマ「アンフェア」はこちらの意味。「アン(un)」は否定を表しますので、「アンフェア(unfair)」で「不公平な、不公正な」という意味になります。

このように、「フェア」という言葉は大きく2種類の意味を持っています。

以下ではそれぞれの意味について、もう少し詳しくご紹介します。

展示会、博覧会という意味の「フェア」について

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前述の通り、展示会、博覧会という意味の「フェア」は、主にイベント名称や企業のキャンペーン名称として使われることが多です。

「ギフトフェア」や「母の日フェア」などのキャンペーン名称や、「ビジネスフェア」「業界フェア」などのイベント名称は、日本では広く使われています。

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「フェア」という言葉を使う時、「展示会、博覧会、市」という意味そのものを表す場合もあれば、実際には展示会や博覧会をやっているわけではないけれど、その企画の名前を「フェア」と名付ける(比喩的に)場合もあります。

例えば、小売店が「店頭に母の日のプレゼントにおすすめな商品を集めた企画」を実施する場合は、それ自体は展示会ではありませんが、その企画の名称を「母の日フェア」と名付けられることがあります。

母の日の商品がたくさん集まって店頭に並べられている状態が、フェア(展示会、博覧会、市)のようだからです。

フェア・キャンペーン・セールの違い

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フェアとよく似た使われ方をする言葉で、「キャンペーン」や「セール」という言葉があります。

例えば、「ウィンターフェア」「ウィンターキャンペーン」「ウィンターセール」は企業の販促でよく使われる名称ですが、それぞれの違いを説明することはできるでしょうか?

フェア(fair)
展示会、品評会、博覧会、市(いち)、見本市

キャンペーン(campaign)
販売や広報などの宣伝活動

セール(sale)
特売、大安売り

まず、「キャンペーン」は組織的な宣伝活動そのものを表す言葉です。

「キャンペーン」という単語は、社会的運動や政治的運動、軍事的な作戦行動という意味も持っており、組織的に目的を持って行動を起こす、仕掛けるというような意味が強いようです。

実際には、何かの特典が得られるような販促の企画を「キャンペーン」と呼ぶことが多くなっています。

次に「セール」ですが、こちらは特売や大安売りといった意味になります。

「◯◯セール」と言われる時は、「◯◯にちなんだ安売り販売期間」というような意味となります。

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ちなみに、「セール」とよく似た使い方がされる言葉で、「バーゲン」「クリアランス」という言葉があります。これらはアパレル業界でよく使われる言葉です。

「バーゲン(bargain)」は安い買い物や特価品を表し、「クリアランス(clearance)」は片付けること(=在庫処分)を表します。

いずれも「セール」と同じく、「安売りや割引販売をする特売期間」というような意味で使われます。

以上を踏まえ、先ほどの「ウィンター◯◯」の例を見ていくと、それぞれは以下のような意味になります。

「ウィンターフェア」
•••冬にちなんだ(冬に行われる)商品を集めた企画

「ウィンターキャンペーン」
•••冬にちなんだ(冬に行われる)販売促進活動

「ウィンターセール」
•••冬にちなんだ(冬に行われる)安売り販売期間

もちろん、言葉の意味合いは日々変化しており、また、外来語が日本語化することによって、独自の意味が付加されていくこともありますが、概ね上記のような意味で扱われていることが多いです。

もし企画名称を考える立場で、「フェア」にすべきか「キャンペーン」すべきかなどを悩んでいるようでしたら、ぜひご参考にしていただければと思います。

公平な、公正なという意味の「フェア」について

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続いては、「公平な、公正な」などの意味で使われる「フェア」についてです。

こちらは言葉の意味について、既にイメージを持っている人も多いかもしれません。

この意味の「フェア」は、様々な言葉の中に登場しています。

普段、よく耳にする言葉の中でも使われているかもしれません。

フェアプレー
競技・勝負事などにおいて、公正で紳士的にふるまうこと。

フェアじゃない
「公正じゃない」「不公正だ」という意味。

フェアウェイ
ゴルフで使われる用語。短い芝生の領域。

フェアグラウンド
野球で使われる用語。ファウルライン(線)の内側の領域。

フェアトレード
公正な取引、貿易のこと。発展途上国と先進国が取引をする際に、経済的立場を背景に先進国が優位な取引内容を進めるのではなく、公正な取引(適正な価格など)をしていこうという考え方。

今後これらの言葉を使う際には、ぜひその意味を意識して使っていただければと思います。

おわりに

普段何気なく使っている言葉でも、実はその意味をあまり理解していないということはよくあることです。

何となくのニュアンスでも言葉を使うことはできますが、正しい意味を知っておくと、言葉に対する理解が深まり、より正確な表現ができると思います。