かんたん解説!SWOT分析のやり方・考え方

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photo by gfpeck

経営戦略や事業計画を考えるときに用いられる「SWOT分析」。

経営分析をするためのフレームワークの中でも最も有名なものの一つで、使いこなせるようになれば、企画書や事業計画書、提案資料などの作成に役に立ちます。

今回は、この「SWOT分析」について、簡単にまとめてみました。

SWOT分析とは?

まず初めに、「SWOT分析」という用語の意味は下記の通りです。

「SWOT分析」とは

企業・事業がおかれているビジネス環境を「内部環境」と「外部環境」から分析するフレームワーク。

内部環境:強み(S:Strength)、弱み(W:Weakness)
外部環境:機会(O:Opportunity)、脅威(T:Threat)

SWOT分析という用語は上の頭文字を合わせたもの。

「SWOT分析」は、主に、次のことを分析するために使われます。

  • 企業や事業が今どんな状況にあるのか?
  • どこが強みで、どこが弱みなのか?
  • 市場に好材料あるか?逆に業績を脅かす材料はあるか?

最終的なゴールはこれらを分析することで、

ビジネスをどう進めていくか?

という方向性を導き、事業の戦略や個々の企画の意思決定を促すことが目的です。

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photo by raccoflickr

SWOT分析は、経営戦略や事業戦略、自社製品に関する企画などを策定するときに使われます。

自社の強み弱み、市場でのポジショニングなどの現状分析を、フレームワークを用いて整理することで、現状のビジネス環境に対する理解を深め、向かうべき方向性を決定することに役立つからです。

経営企画部や商品企画部、マーケティング部などに所属している人、中期計画や新製品などの策定・企画に関わる機会がある人は、知っておきたい基礎的な知識ですね。プレゼンテーション資料の中の、環境分析に関するスライドなどでよく用いられます。

営業系の人でも、企画書の中に、提案先に対するしっかりとした分析が盛り込まれていれば、説得力が増すと思います。

SWOT分析の手順①:外部環境分析

SWOT分析の最初の手順として、まずは外部環境分析を行っていきます。

具体的には下記のようなテーマで自社にとっての「機会(=チャンスとなること)」、「脅威(=脅威となること)」を整理していきます。

外部環境の例

1)経済環境:
経済成長率、景気動向、為替、金利、資源供給など

2)人口動態的環境:
出生率、人口規模、少子高齢化、世帯構成など

3)社会文化的環境:
文化トレンド、地域特色など

4)技術的環境:
市場で主流の技術、技術の進化、トレンドなど

5)政治・法律的環境:
政府の方針、法改正、規制緩和など

これらを自社に当てはめていくと、例えば、

  • 主要取引先の経営陣が代わり、交渉力を強めつつある(脅威)
  • 店舗展開している地区に新たな分譲計画が持ち上がる(機会)
  • 法改正により業界的にシステム改修ニーズが高まる(機会)

などのようになります。

自社を取り巻く環境としてのトピックスを見つける手段としては、業界紙や経済紙、社内報などからニュースやテーマをピックアップし、分析していくと良いと思います。

SWOT分析の手順②:内部環境(資源)分析

つづいて内部環境分析を行います。

こちらは自社の内部に目を向け、その経営資源について、「強み(Strength)」と「弱み(Weakness)」に識別を行います。

内部環境分析の例

1)ハード面での強みと弱み
生産能力、技術力、指令系統など

2)ソフト面での強みと弱み
ノウハウ、スキル、従業員の能力等

3)競合と比較した強みと弱み
製品認知、規模や技術力、設備等

例えば、

  • 取り組んでいたアフターサービス構築が実を結びつつあり、顧客のリピート率が 向上している(強み)
  • ベテランの技術者たちの多くが近年に定年となる(弱み)
  • 他社に比べ営業人員が豊富で、離職率も低い(強み)

などがあげられます。

内部環境分析を行う際には、組織図や財務・資産データ、人事データなどを活用して分析してみると良いと思います。

おわりに

SWOT分析を行うと企業が置かれている現状を様々な角度から整理でき、ビジネスの方向性や課題を導きだしていくことができます。

この利点から、SWOT分析は事業戦略やマーケティング分析をするときに活用されています。

社内資料や提案資料を作るときには、ぜひ活用してみてください。