アメリカの祝日まとめ。連邦政府が定める年間10日の祝日はどんなもの?

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アメリカは日本よりも祝日が多いイメージがありませんか?

アメリカはイベントや社会行事が多く、家族で出かけたり、ホームパーティをするというようなイメージを持っている人は少なくないでしょう。

では、実際にアメリカの祝日はどのくらいあるのでしょうか?

というわけで、今回は、アメリカの祝日について詳しく解説しています。

アメリカの祝日とは?

アメリカの祝日は年間10日しかない

実は、アメリカの連邦政府が定める祝日はたったの「10日」。現在の日本の祝日は「16日」なので大きく差があり、日本の方が断然多いです。

また、日本における祝日は、サービス業や小売業などの一部の業界を除けば、「休む」というのが一般的。多くの企業が休業日となります。

しかしながら、アメリカでは祝日だから会社が休みになるとは限らず、あくまで個々の判断。10日ある祝日うちいくつかは、休業とする企業が少ないものがあります。

一方、慣習ということで、祝日の前後に休みを設定する民間企業もあります。イースター、独立記念日、感謝祭、クリスマスなどは、その前後が休みになることも多いです。

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アメリカの祝日は各州で異なる?

アメリカの連邦政府が定める祝日は10日ですが、これ以外にも各州政府が決める祝日もあります。

例えばニューヨーク州では、2月12日が「Lincoln Day(リンカーンの日)」、11月6日が「Election Day(選挙の日)」として州が定めた祝日になっています。

多くの州で「2~5日」の祝日が独自に設定されており、その州の偉人や風習にちなんだ祝日となっています。

例えば、ハワイ州なら「Kamehameha Day(カメハメハの日)」、ミズーリ州なら「Truman Day(トルーマンの日)」(※第33代大統領トルーマンはミズーリ州出身)など。テキサス州では、州の祝日が「11日」も設定されています。

一方で、連邦政府が祝日と定めた日であっても、州が祝日として扱っていない(公共機関が休みにならない等)日ものもあります。

アメリカ連邦政府が定める10の祝日

連邦政府が決めているアメリカの祝日は「10日」です。ここからは、そのアメリカの10日間の祝日について、一つずつ解説していきます。

1月1日「元旦」

アメリカの祝日で最初にあるのは「New Year’s Day」。日本で言う「元旦」です。

文字通り、新しい年を迎えたことをお祝いする祝日。祝日によっては休まないことがあるアメリカ人ですが、この日は休む人が多いです。

12月31日に騒いで、1月1日は新年を祝ったり、ゆっくり過ごしたり。そして1月2日からは日常に戻る、そんなアメリカ人が多いようです。

1月第3月曜日「キング牧師記念日」

アメリカの1月にある祝日の2つ目が「Martin Luther King Jr. Day」。日本語では「キング牧師記念日」などと紹介されます。

キング牧師は黒人に対する人種差別をなくすために戦った人として、日本を始め世界中で知られている人物。

高校の授業で、彼の有名なスピーチである「I Have a Dream……」の映像を見たり、英文を訳したりしたことがある人も多いのではないでしょうか。

そのキング牧師の誕生日に由来する祝日が、この「Martin Luther King Jr. Day」。正確な彼の誕生日は「1月15日」ですが、この日に近いということで1月の第3月曜日が祝日となっています。

この日を祝日とする法案が成立したのが1983年、3年後の1986年1月20日に初めて連邦法定の祝日として祝われました。

また、祝日制定に向けた運動の中で、スティーヴィー・ワンダーの名曲「Happy Birthday」が生まれ、運動を大きく後押ししたことはとても有名です。

2月第3月曜日「大統領の日」

2月にあるアメリカの祝日は「Presidents’ Day」。広く「大統領の日」と呼ばれています。

公的には「Washigton’s Brirthday(ワシントンの誕生日)」という祝日で、アメリカの初代大統領であるジョージ・ワシントンの誕生日を記念した日です。

「Presidents’ Day(大統領の日)」と総称で呼ばれることが多い背景には、第16代アメリカ大統領エイブラハム・リンカーンの誕生日も併せて祝われるからということがあります(リンカーンの誕生日は2月12日)。

リンカーンは歴代大統領の中でもアメリカ人からの人気が高く、ニューヨーク州やイリノイ州など、一部の州では2月12日に「Lincoln Day(リンカーンの日)」を作り、州の祝日としているところもあります。

この日は商業施設などでセールが開催されることが多く、ワシントンのイラストや写真をプリントしたチラシやPOPなどもよく見かけます。セールを目当てに、この日に合わせてアメリカを訪れる観光客もいるようです。

ちなみに、ワシントンの誕生日は「2月22日」ですが、2月の第3月曜日が祝日ですから、「Presidents’ Day」が2月22日になることはありません。

5月最終月曜日「メモリアルデイ」

5月にあるアメリカの祝日が「Memorial Day」。日本語では「戦没将兵追悼記念日」などと訳されています。

この祝日が制定された時は「南北戦争」で犠牲になった兵士を悼むための記念日でしたが、現在ではアメリカのために命を捧げた人のすべてを追悼するための記念日となっています。

バージニア州にある戦没者慰霊施設・アーリントン国立墓地で行われる式典が有名で、大統領などが献花とスピーチを行うのが恒例となっています。

また、一般的には墓参りをする人もいますが、夏の始まりということもあり、行楽に出かけて家族や友人と過ごすという人も多いようです。

7月4日「独立記念日」

アメリカの祝日と言えば、この「独立記念日」。この日の様子は日本のメディアでも取り上げられることも多いので、何となくニュース映像を目にしているのではないでしょうか。

英語表記は「Independence Day」。ウィル・スミス主演のSF映画のタイトルにもなっており、日本人ならこちらの方を思い浮かべる人が多いかもしれません。

この独立記念日はアメリカ人にとって特別な祝日で、コンサート、パレード、打ち上げ花火など、様々なイベントが各地で開催されます。

9月第1月曜日「レイバーデイ」

9月にあるアメリカの祝日は「Labor(Labour)Day」。レイバーデイ(労働者の日)という呼び方で、いわゆる「メーデー」に相当する祝日です。

「メーデー」とは労働者の日、労働者の権利を示す日のことであり、世界的には5月1日であることが多く、祝日となっている国もたくさんあります。

アメリカではこの9月の第1月曜日の「Labor(Labour)Day」が、他国における「メーデー」と同じ意味を思っており、当日は労働者団体の活動やパレード、権利主張のためのデモなどが行われます。

このような背景があるとはいえ、通常の祝日であることは変わりなく、街ではイベント、セールなどが行われ、家族でバーベキューをするなど、休暇として楽しむ人が多いようです。

10月第2月曜日「コロンブス記念日」

アメリカの10月の祝日は「Columbus Day」。そのまま「コロンブス記念日」と訳されることが多いです。

新大陸発見で有名なコロンブスですが、アメリカの原住民にとっては侵略的な意味合いもあるため見方が異なります。そのため、カリフォルニア州やハワイ州など、今でもこの日を祝日と見なしていない(公共機関などの休みにしていない)州もあります。

一般的には、他の祝日と同様、イベントやセールなどで盛り上がる祝日です。

11月11日「ベテランズデイ」

11月のアメリカの祝日には「Veterans Day」があります。日本語では「退役軍人の日」や「復員軍人の日」などと訳されます。

元々は「1918年11月11日」に第一次世界大戦の休戦協定が調印されたことを記念した祝日だったため、休戦記念日と呼ばれていました。

5月のメモリアルデイと近い感じがしますが、こちらは戦没者だけではなく、生きている退役軍人も対象となっています。

アメリカでは2,500万人を超える退役軍人がおり、各地で記念式典が催されます。

11月第四木曜日「サンクスギビングデイ」

アメリカの祝日で11月の後半にあるのが、この「Thanksgiving Day」です。英語では分かりにくいですが、日本語では「感謝祭」と訳されます。

感謝祭は、イギリスからの移民(ピルグリム)たちが初めての収穫に感謝して、その日を記念日にしたことが由来とされています。そのため、古くからある記念日で「1621年」に始まったと言われています。

この日は食事を楽しんだり、買い物やスポーツ観戦に興じたりするのが一般的。また、感謝祭の食べ物は「七面鳥(ローストターキー)」「カボチャのパイ」「クランベリー」「ロブスター」などと決まっています。

伝統的な行事では「Turkey Pardon」が有名。屠殺されるはずだった七面鳥に対して大統領が直接恩赦を与えるという催しで、毎年ホワイトハウスで行われます。

photo by IIP Photo Archive

また、、翌日には「ブラックフライデー」があります。ブラックフライデーは近年日本でもすっかり有名になりましたが、いわゆる「年末商戦」のスタートです。

ショッピングモールや通販サイトなどが一斉にセールを始め、店が「黒字」になること、感謝祭の翌日の金曜日に開催されることから、呼び名が「ブラックフライデー」となっています。

12月25日「クリスマス」

photo by Thomas Hawk

アメリカの祝日の中でも宗教が関係するものが、「Christmas Day」。日本でもよく知られている「クリスマス」ですが、キリストの生誕を祝うための祝日であってキリストの誕生日ではないことは覚えておきましょう。

「Christmas Day」は、アメリカでとても重視されている祝日。そのため、前日から休むという企業が全体の3割程度、クリスマスの翌日も休みという企業が全体の2割程度あると言われています。

クリスマスツリーやイルミネーション、プレゼント、キリスト教徒の礼拝、イベントやコンサート、家族や友人との盛大なパーティなど、アメリカのクリスマスの光景はイメージしやすいでしょう。

食べ物としては、日本ではチキンをよく食べますが、アメリカでは牛肉や七面鳥などが多く、羊肉をお供えするというところも多いようです。また、サンタクロースのためにクッキーを作っておくという習慣もあります。

アメリカの振替休日

日本では祝日と日曜日が重なると、翌日に「振替休日」があります。一方、土曜日と祝日が重なっても振替はありません。

アメリカではどうでしょうか? アメリカでも日本同様、振替休日は存在します。

しかし、ルールは日本と少し異なり、土曜日と重なった時は「金曜日」が振替休日に、日曜日と重なった時は、「月曜日」が振替休日になります。

土曜日と重なった時にも振替が発生するところが、日本と異なる点。

日本の方が祝日の日数は多くはありますが、これを知ると、土曜日の振替が羨ましいと思う人も多いかもしれません。

おわりに

祝日はその国の歴史や大切にしているものを表していることが多いです。

アメリカをはじめ、外国について知りたければ、その国の祝日やそれが制定された経緯などを調べてみると、国や文化に対する理解が深まるでしょう。

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